◆2013.12.19 つくば市議会での請願採択
現在、B型肝炎訴訟全国弁護団は、日本肝臓病患者団体協議会、薬害肝炎全国弁護団・原告団と協同で「ウィルス性肝炎(肝硬変・肝がん)への医療費助成を求める請願」を進めています。その流れの中で、つくば市在住の原告男性が提出した請願が、12月17日の本会議で全会一致で採択されました。
ウィルス性肝炎は、集団予防接種、血液製剤投与、輸血等の医療行政の中で広がった医原病です。ウィルス性肝炎患者は350万人、なかでも集団予防接種によるB型肝炎患者は50万人以上いるとされています。現在B型肝炎訴訟の原告として提訴に至ったのは約1万人、救済されていない患者さんがまだまだたくさんいるものと推定されます。
B型肝炎訴訟では、訴訟のために様々な書類の取り寄せが必要で、取得が困難であったり、親族の死亡などにより立証ができず、訴訟をあきらめる患者さんもいらっしゃいます。本来救済を受けられる方が、現在の枠組みの中では救済を受けられないのです。
現在の医療制度では、慢性肝炎は医療費助成の対象になっているものの、より病態の重い肝硬変・肝がんが助成対象とならないこと、身体障害者手帳の認定基準が厳しく生活支援の必要な病態の患者さんが支援が受けられない、など実態とはかけ離れた運用になっています。医療費制度の拡充は、急務となっています。
当弁護団へご相談される方も、多くの方がかさむ医療費に苦しんでいます。茨城弁護団としても、広く患者さんの救済を進めるべく、県議会や各市町村議会への要請を進めていきます。
◆2013.11.22 茨城弁護団より7名の和解成立!
11月22日に、東京地方裁判所で行われた期日において、当弁護団担当の原告7名(患者7名)について下記のとおり和解が成立いたしましたのでご報告いたします。これにより、今回和解分を含めた和解成立累計は33件、累積提訴件数75件となりました。
<和解成立の原告(患者)について>
①県南60代男性 肝がん 3744万円
②県央40代男性 慢性肝炎 1300万円
③県西30代女性 慢性肝炎 1300万円
④県央60代女性 キャリア 52万円
⑤県央60代女性 死亡 3744万円(※年齢は死亡時)
⑥鹿行50代男性 慢性肝炎 1300万円
⑦県南40代男性 慢性肝炎 1300万円
※ 和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
◇和解した原告の方からのコメント
①県南60代男性(肝がん)のコメント
腰痛治療の手術前検査でB型肝炎ウイルスに感染していることを知り、大変な驚きとショックを受けました。月一度の通院で検査と投薬を受けていましたが、3年8ヶ月後に突然全身を疲労感が襲い、仕事ができなくなり、勤務先を退社せざるを得ませんでした。その後はフルタイムの仕事に就くことはできず、給料は半減しました。
転職3ヶ月後に肝がんが見付かり、現在までに7回の入院・手術を繰り返しています。収入の減少、治療費の負担によって家計が逼迫し、退院時の支払いを憂慮する日々が続いていました。
この度、和解の報せが届き、これまでほどは費用の心配をすることなく治療に専念できると思うと感謝の気持ちでいっぱいです。
訴訟のための書類集めから始まり、和解に至るまで長い道のりでしたが、諦めずにいてよかったです。少しは長く生きられるように思います。
提訴され、まだ和解に至らない方の一日も早い和解を国にお願いします。また、訴訟を躊躇されている方は、期限もありますので、勇気を出して弁護団に連絡をとり、力を借りてください。
⑤県央60代女性の遺族のコメント
亡き妻と私が結婚後、家庭は明るく、何の不自由もなく、ごく一般的に生活を送っておりました。妻が40才を過ぎた頃、突然体調が悪くなり、だるく、風邪ぎみのような状態で毎日がつらそうで元気がありません。家事をする事もできなくなり、県立中央病院へ入院しました。薬と注射、そして点滴の毎日です。慢性肝炎の発症でした。
2週間位で退院しましたが、今までの妻とは全く違って元気が無く、体調も思わしくなく、勤務先も退職して失業となりました。その後も通院と入退院の繰り返しで、手や腕は数多くの注射のため、ぶどう色になってしまいました。インターフェロンの副作用でうつ状態となり、看病していても、とてもつらく悲しくなりました。
治療費、入院雑費、通院の交通費、それらは毎月数万円から数十万円になりました。今までの預貯金も切り崩すようになりました。
この病気の原因が集団予防接種による注射器具の使い回しにあることが認められました。妻は直接の被害者ですが、家族も被害者だと思います。
色々な検査、投薬、新薬等もそしてインターフェロンの効果もなく、妻は享年60才と2日で亡くなりました。
⑥県南40代男性(慢性肝炎)のコメント
私は、本当に、B型肝炎という病気が憎いです。そして、この病気を広げてしまった国にも腹が立ちます。初めはこんなに恐ろしい病気だとは思いませんでした。でも日に日に、この病気の怖さがわかってきました。進行すればがんになり、完全には治らないやっかいな病気だからです。これまで親や身近な人に、経済的負担や心配をかけてしまいました。本当に辛くて苦しい毎日でした。こんなに苦しむのなら「死んだ方がましかな」とも思うようになりました。でも「いつかは良くなる日が来るよ」と励まされ、何とか今まで生きてこられました。
元はと言えば、こんなことになったのも全部国の責任です。だから、最後まで国はきちんと肝炎患者の納得のいく和解と、今後の医療費が患者の負担にならないようにしてください。そして全ての肝炎患者が、この先、安心して生活を送って行くことができるような施策をとってください。
茨城弁護団は、患者さんの早期救済のため今後と努めていきます。お心当たりの方は、お早めに弁護団にご相談ください。
◆2013.10.15 茨城弁護団より4名の和解成立!
10月10日に、東京地方裁判所で行われた期日において、当弁護団担当の原告(患者)について次のとおり和解が成立いたしましたのでご報告いたします。
本和解により、和解成立累計は26件、累積提訴件数は73件となりました。(前回期日で和解7名とご報告しましたが、2名が追加和解となり9名の和解が成立しました)。
<和解成立の原告(患者)について>
①つくば市50代男性 肝硬変(軽度) 2600万円
②土浦市 60代男性 肝がん 3744万円
③つくば市40代女性 慢性肝炎 1300万円
④東海村 30代男性 キャリア 52万円
※和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
和解原告の方からコメントをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
[①肝硬変(軽度)の男性]
お金で命が買えるわけではありませんが、肝硬変と診断を受けてから、子ども達に少しでも残せたらと思い、昨年の4月に提訴することを決心いたしました。母親が80才を超えており、無理を言って血液検査をしてもらいました。提訴後1年以上が経過しても和解の打診がなく、今年の7月に母は結果を待たずに死去いたしました。せめて1年くらいで結果が出れば母親にも安心してもらえたと思うと残念でなりません。一刻も早く提訴者全員の和解が成立することを望みます。
[②肝がんの男性]
平成17年頃にB型肝炎であることが判明し、以降10年間は病院をたらい回しにされました。手術は6回にも及び、体重も20㎏減少しました。ずっと健康だったのに疲れやすくなり、自営業の仕事も午前中しかできなくなってしまいました。健康な人にはなかなか想像できないと思いますが、大変苦しい思いをしています。
茨城弁護団は、原告及び患者のみなさんの救済のため、今後も努めていきます。お悩みの方、お気軽に当弁護団へご相談ください。
◆2013.10.15 弁護士ドットコム B型肝炎訴訟関連記事
弁護士ドットコムのニュースに、全国B型肝炎訴訟弁護団の記事が掲載されておりますので、ご案内します。
◆2013.9.6 茨城弁護団より7名の和解成立!
9月6日、東京地方裁判所で行われた期日において、当弁護団担当の原告(患者)7名について下記のとおり和解が成立いたしましたのでご報告いたします。これにより、和解原告の累計は20件となりました。
<和解成立の原告(患者)について>
原告7名(患者7名)(今回を含めた和解成立累計20件。提訴件数72件)。
①水戸市50代男性 慢性肝炎 1300万円
②水戸市40代男性 慢性肝炎 1300万円
③土浦市60代男性 肝がん 3744万円
④日立市60代男性 キャリア 52万円
⑤ひたちなか市60代男性 肝がん 3744万円
⑥ひたちなか市60代女性 キャリア 52万円
⑦笠間市60代(死亡時)男性 死亡 3744万円
※和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
和解した原告ご本人、ご遺族からコメントをいただきましたので、紹介させていただきます。
[③慢性肝炎の男性]
提訴した時点では、さほど遠くない時期に和解できるだろうと期待していたが、1年が過ぎても沙汰がなく、諦めかけた頃にようやく和解の報せが届いた。この和解によって病を治癒させることはできないが、破綻しかけた生活は立ち直らせることができる。断念しかけた治療は継続でき、命もいくらか長らえさせることができる。和解は私にとって大きな救いである。提訴している方々全員が早期に和解できることを切に望む。
[⑦死亡男性の遺族]
訴訟を起こすと決めてから集めた書類が多く、段ボール1箱になり、こんなにも必要なのかと思いました。その中には患者である父本人しか取り寄せられない書類もあり、歩行もままならない父を支えながら夏の暑い日に役所や病院へ行きました。その6日後に父は亡くなりました。
職場の健康診断でB型肝炎ウイルスに感染していることが分かり、人生の約半分の28年という長い年月が父の体を徐々に蝕み苦しませました。私たち家族もそんな姿を見て辛い日々を送ってきました。本人しか分からない痛みや精神的苦痛にも歯を食いしばり耐え、人一倍我慢強い父は弱音も吐かずなんとか定年まで働き、私たち家族を守ってくれました。
感染していたことで生命保険にも入れず、何度も入院しましたが何の補償もなかったため経済的にも不安をかかえていました。
この夏で父が亡くなって2年。生きているうちに病気の原因を国が認め救済して欲しかったです。父が生きてこの和解の日を迎えられていたら・・・切なさ、悔しさ、言いたいことはたくさんあったと思います。きっと天国で涙していると思います。こうして今やっと和解の報告ができ、弁護団や関係者の方々に感謝いたします。
まだ多くの患者や原告が未解決のまま残されていますが、病気は決して待ってはくれません。父のように悪化して亡くなることもあります。国には提出資料の簡易化と、1日でも早く、1人でも多くの和解をお願いします。
弁護団はこれからも、患者さんの早期救済のために努めていきます。
◆2013.7.5 茨城弁護団より3名の和解成立!
7月5日に東京地方裁判所で行われた期日において、当弁護団担当の原告3名(患者)について和解が成立しました。これにより、茨城弁護団の和解成立件数は累計13件、提訴件数は和解済み原告も含め71件となります。
①福島県いわき市 40代男性 肝硬変(軽度) 2600万円
②高萩市 60代女性 キャリア 52万円
③日立市 60代女性 キャリア 52万円
※和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
肝硬変(軽度)の男性よりコメントをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
[福島県いわき市在住 肝硬変(軽度)の男性]
私が物心つく頃から中学生まで、予防接種の注射器は全て使い廻しでした。お医者さんが一本の注射器を、次々と同級生の腕に刺していたことを思い出します。
私は福島県いわき市で水道事業に従事しており、「3・11」の直後は深夜までの仕事が続きました。今でも残業が続いており、最近は残業の後の疲れがとれないことを実感する日々です。
私は間もなく47歳になります。6年くらい前から肝臓の数値が悪化しています。健康維持には今後とも充分に気を付けて行きますが、私の息子はまだ中学1年生であり、この息子が一人前になるまでは、なんとしても元気でいたいというのが一番の思いです。
今回の和解により救済されるのはB型肝炎の患者のうち極めて少数です。一日も早く全ての患者が救済され、再び私と同じような被害者が出ることのないように願ってやみません。
茨城弁護団は早期救済のため、今後も努めていきます。
◆2013.6.28 全国B型肝炎訴訟基本合意2周年集会に参加しました
東京で行われた全国B型肝炎訴訟弁護団主催の、基本合意2周年集会に参加しました。全国から250名もの原告団・弁護団が終結し、これまでの訴訟の歩み、今後の課題などが報告されました。
基本合意は締結されたものの、国が40数万人とした被害者のうち提訴に至ったのは9317人、救済されたのはわずか3769人にとどまっています。また、基本合意の枠におさまらず、救済されない被害者もたくさん残されています。
基本合意に盛り込まれた「感染拡大の真相究明と再発防止」について、有識者検討会が検証を進めてきました。検討会は、国の対応が遅れたことが拡大の原因とする検証結果がまとめました。検証会議の構成員をされた方が会議の様子を報告されましたが、危険を指摘されながら対応を怠ってきた国には呆れるばかりでした。
新たに原告団代表となった田中義信さんが「すべての被害者を救済するために新たにスタートを決意しています」とあいさつされました。
茨城弁護団としても、全国弁護団・東京弁護団と連帯し、被害者の救済をすすめていきます。
◆2013.6.17 和解した原告の方から
先日の裁判にて和解した原告の方から、お礼のお手紙をいただきました。集団予防接種の際の注射器の連続使用により持続感染したことを国が認定したことで、心の中にあった怒りやわだかまりなどが少しずつ静まっていく気持ちです、という内容でした。
長い手続を終え、和解に至り、私たちとしても安堵の気持ちです。たくさんの原告、患者さんが救済されずにいる現状、茨城弁護団としてもこの状況を打開するため、今後もたたかっていく所存です。
◆2013.6.11 4名追加提訴!
茨城弁護団から、4人の方の追加提訴を行いました。
これで、茨城弁護団からの提訴者の累計は71名となりました。
『特定B型肝炎ウィルス感染者給金等の支給にかかる特別措置法』は、平成24年1月13日から5年間の時限立法となっています。必要書類の取り寄せなど、裁判の準備には時間がかかります。お心当たりの方は、お早めに弁護団にご相談ください。
◆2013.5.31 和解成立にかかる記事(2013.5.29和解)
先日の原告3名の和解につき、新聞に記事が掲載されましたので、ご案内いたします。
◆2013.5.30 茨城弁護団 3名の和解成立!
5月29日の裁判にて、次の3名の方の和解が成立しました。
①ひたちなか市 60代 男性 肝硬変(軽度) 2600万円
②土浦市 60代 男性 慢性肝炎 1300万円
③龍ヶ崎市 60代 男性 キャリア 52万円
※ 和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
茨城弁護団の和解は、この和解で累計10件になりました(提訴累計は本日付で67件となっています)。和解した原告のうち、肝硬変(軽度)の男性よりコメントをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
[ひたちなか市在住 肝硬変(軽度)の男性]
和解成立までに時間がかかり過ぎました。今後、医療費免除や、より良い医薬品が開発されることに期待します。
早期の和解のため、茨城弁護団は引き続きつとめていきます。
◆2013.4.30 和解成立にかかる新聞記事
先日の和解につき、新聞記事が出ておりましたので、ご紹介いたします。
産経新聞 B型肝炎訴訟で新たに2人和解 茨城弁護団
◆2013.4.26 茨城弁護団 2名の和解成立
本日、東京地方裁判所で行われた期日において、当弁護団担当の原告(患者)2名について和解が成立いたしましたのでご報告いたします。
和解が成立した原告(患者)は、県北在住50代の男性(肝がん・和解金額3744万円)と、桜川市在住40代の男性(慢性肝炎・和解金額1300万円)です。茨城弁護団のこれまでの和解成立件数は累計7件、提訴件数67件となります。
※和解金額には弁護士費用(給付金の4%)が含まれます。
和解が成立した原告ご本人から、コメントお寄せいただきましたのでご紹介します。
[県北在住の肝がんの男性]
肝炎に感染しているということがわかったころは、歯医者さんに行っても受診を拒否されるようなことがあり、差別に苦しみました。治療のときインターフェロンで39度くらいの高熱が出たり、癌治療ではラジオ波の照射の際の痛みなどで苦しい思いもしました。
さらに、そうした治療を続けていても、病気が進行していくのがB型肝炎なのです。B型肝炎は仕事や日常生活に深刻な影響をもたらす病気で、仕事も入院したりすると長くなるので、辞めたこともあります。国にB型肝炎の責任を認めてもらえたことは、私の気持ちの上で大変ありがたいことだと感じています。
[桜川市在住の慢性肝炎の男性]
提訴から和解成立までに1年かかりましたが一区切りでき、ほっとしました。しかし病気が治ったわけではなく、いつ悪化するかわからないという不安を抱えながら死ぬまで治療を続けなければなりません。
国に対しては、毎年医療費の助成申請をしなくても助成が受けられるように、さらには医療費の免除、B型肝炎治療のための研究費予算の拡充を今後も求めていきたいです。
和解までに時間がかかりすぎます。まだまだ苦しんでいる患者が大勢いますので、早期の和解ができるよう人員の増加をお願いしたい。
病に苦しむ患者さんを早期に救済できるよう、茨城弁護団は、今後も努めてまいります。お悩みになっている方、お気軽に当弁護団までご相談ください。
◆2013.3.25 茨城弁護団 3名の和解成立
3月25日東京地裁で行われた裁判の中で、茨城弁護団の原告3名の和解が成立しました。和解が成立したのは、次の病態の原告になります。
・古河市 男性(55歳)肝がん
・稲敷郡 男性(36歳)無症候性キャリア
・守谷市 女性(46歳)無症候性キャリア
このうち、肝がんの男性からは、和解に際して次のコメントをいただきました。
「弁護団や原告団など、先にたたかってきてくださったみなさんのおかげと思っています。国にはもっと迅速に対応して欲しかったです。こういう病気ですので、自分だけが救済されればそれで済むとは思っていません。これからが本当のたたかいだと思っています」
また、無症候性キャリアの女性からは、
「感染が発覚してから不安な生活を送ってきましたが、定期的に検査をしなければいけない負担とか、いつガン化するかもしれない不安とかが、今回の訴訟に参加することで軽くなったので大変助かりました。 (感染が発覚してからの苦労について)結婚や出産などの重要な場面で悩んできました。また、外出先で出血したときに他の人が触れないようにしなければならない、そういう緊張感をかかえながら生活していました」とのコメントをいただきました。
茨城弁護団から提訴した65名の原告のうち、和解が成立したのは5件となりました。予防接種によるB型肝炎の感染については、未だ大部分の被害者が救済されていない現状です。茨城弁護団は引き続き、患者さんの早期救済のため努めてまいります。
◆2013.2.21 茨城弁護団 2件目の和解成立
本日東京地裁で行われたB型肝炎訴訟の期日で、茨城弁護団2件目の和解が成立しました。
本日和解したのは、日立市在住の48才の男性で慢性肝炎の方です。会社の健康診断で肝機能の異常値が続いたため精密検査を受けたところ、B型肝炎の感染が判明した方です。
ご本人からは「和解しても病気が治るわけではなく、今後も病状悪化の可能性があり苦しい状態が続きます。ただ、和解したことについては他の患者さんにとっても励ましになることだと嬉しく思います」とのコメントをいただきました。
原因は、国が注射器の連続使用の実態を長年にわたって放置したところにあります。
本日の裁判でも、原告の方がその壮絶な人生を、B型肝炎感染によりいかに人生が狂わされたか意見陳述を行いました。涙なくして聞くことはできません。いわれのない差別を受けどれだけつらい思いをしたか、どれだけ苦しい思いで日々を過ごしてきたか。苦しんでいる方はまだまだたくさんいるはずです。
私たち弁護団は、患者さんの早期救済のため今後もより一層努めていきます。お悩みになっている方も、弁護団までお気軽にご相談ください。
◆2013.2.7 茨城弁護団 初和解記者会見
先日1月23日のB型肝炎東京訴訟の期日にて、茨城弁護団担当の原告の方の和解が成立し、記者会見を行いました。2011年7月に弁護団を結成し、はじめての解決事案となります。
ご本人は手術・退院後まもないため、奥様が代わってお話してくださいました。
「本人からは、『早く裁判を終えたかった、1番目の和解ということですが、早く和解になり、みなさまが努力してくださったものと感謝している』と聞いています。夫はこれまで40年近くB型肝炎とたたかってきました。偏見があるので肝炎患者であることを隠してきました。これから肝がんへ進行することへの恐怖とたたかっていかなければならないけれど、和解によりひと区切りがつき安心できます」とのコメントをいただきました。
現在茨城弁護団から提訴しているのは65名となっています。全国での原告数は2012年12月末で7461名、和解成立は1720人。次第に改善されてきたとはいえ、毎月の提訴数に対し和解のペースが低い状況で、国の速やかな対応が望まれます。
まだまだ解決しなければならない事案もたくさん残されています。一日も早い救済のため、弁護団としても鋭意努力していきます。
◆2013.2.8 初和解記者会見記事まとめ
昨日行われました、B型肝炎茨城弁護団の初和解記者会見について、各社の記事のリンクをまとめました。
毎日新聞 B型肝炎訴訟:土浦の男性が和解 茨城弁護団で初
読売新聞 B型肝炎訴訟 茨城弁護団初の和解
東京新聞 B型肝炎集団訴訟 県内弁護団で初和解
NHK水戸 B型肝炎訴訟 県内初の和解